あなたの周りにお出かけや外食のとき、「どこでもいいよ」とか 「なんでもいいよ」と言ってくる人っていませんか?
自分の意見を言わない人のことを、あなたは優しい人と思うかもしれません。
しかし、次のように捉える人もいます。
自分の意見を持つということは、そのものごとに対して向き合わなくてはいけません。
つまり考えるという作業が必要になるのです。
どこに行きたい? 何が食べたい? に対して、
なんでもいいよ!
この返答はとてもラクなので、無意識的に使ってしまうことが多いでしょう。
とはいえ「なんでもいいよ。」に頼りすぎると、考えることができなくなり、次第に自分の意見を持つことができなくなってしまいます。
いざというときに、自分の意見がない人は頼れないしカッコよくありません。
そこで本日の男磨きでは、自分の意見を作り出せる記事を用意しました。
意見を考えるのが大変だと感じる。そもそも考える方法がわからない。
そんなあなたのための記事になっています。是非、最後まで読み進めてくださいませ。
このサイトでは、男磨きをするために必要な本を、わかりやすく伝えるブログを目指しています。
参考になった。面白かったと思ってくれたあなたは是非、このブログを ブックマーク してくださいね。
自分の意志で考える方法を知る
あなたはどう思うの?問いに対して、何を言いたいのかわからない。
当たり前のことしか浮かばない。
これは自分の意見の組み立て方を知らないから。
自分の意見とは、自分の頭の中で考えたことを他人伝わる形にしたもの。
著者の平山氏はフランスの大学で哲学を学び、現在も哲学講師として活躍されている方です。
本書ではフランスで学んだ哲学の考え方を使い、考えることに苦手意識を持っている人へ役立つ思考法です。
こちらの内容を参考にすれば、自分の意見を堂々と言えるようになるでしょう。
フランス人の考え方
フランス人は考えるという行為を日常的に実践していて、1つのテーマを深く掘り下げて議論することが習慣になっている。
日本では調和を好む人が多いけれど、フランスは違いを楽しむ人が多い。
なぜこのように思考を掘り下げるのかというと、学校教育の中で考え方を学ぶ授業があるから。
それは道徳の授業ですか?
違うんです。
授業内容は哲学です。
フランスの高校では普通科が週に 4時間、文系の人たちは週に 7時間もあります。
授業の内容は次のとおり。
- 幸福とは何か
- 自由とは何か
- 正義とは何かをした
こうした問いについて、答えを探していきます。
だからフランス人は議論をすることが習慣かされているのです。
考えるときに役立つ 4つのステップを紹介
哲学の授業では、答えを導き出す時に 4つのステップを学びます。
それが次のとおり。
- 問いを立てる
- 言葉を定義する
- 考えを深める
- 答えを出す
この 4つのステップを利用すれば、あなたはコメントを求められたときに困らなくなるでしょう。
1つずつ解説します。
① 問いを立てる
1つ目は問いを立てることです。
あなたが人から突然、
ジェンダーレスについてどう思いますか?
と聞かれて、
ああ、それはね…。
と すぐに答えることができるでしょうか?
僕の場合なら、
そうですね…。
と言った後、フリーズしてしまうと思います。
この意見が浮かばない状況をイメージすると、地平線まで何もない ただっ広い空間にポツンと立っているイメージ。
ドラゴンボールの 精神と時の部屋 みたいな感じでしょうか?これは、
そこであなたがすることは、目印となるものを作ることです。
目印になるもの。
それが問いになります。
なぜ問いを立てるのか
なぜ問いを立てるのか。
その理由はモノゴトを 主体的に考えることができるから。
主体的に考えられるようになるとは、自分の意志で行動することをいいます。
とはいえ、聞かれた質問に答えるだけでいいのに、主体的である必要性があるのか?という声、こちらまで聞こえております。
結論を先にお伝えすると必要です。
なぜなら自分の意見を伝えるためには、質問の内容から更に踏み込んだ問いを立てることが必要だからです。
カレーで例えてみる
例えば カレーは辛くなければならないのか? と聞かれたらどうでしょうか。
こちらの返答に対して、「辛くなくても良い。」と答えるだけでは不十分なのです。
なぜなら あなたの根拠と理由が足りていないから。
まずはあなたにとっての、カレーとはどんなものかを問わなければなりません。他にも、
- 辛さとは何か
- なぜカレーの甘口が生まれたのか
このあたりの問いを解きほぐしながら、自分の意見を作り上げていきます。
僕自身なぜカレーで例えてしまったのかは謎でしたが、このような様々な観点から検討した上で、最終的な答えを出す。
つまりあなたの意見が生まれるのです。
とはいえ、問いとはどのように作り出せば良いのでしょうか?
問いにはパターンがある
こんな時のために著者は、問いを作り出す質問を用意しているのです。
質問の内容は、考える足場を作る 4つの質問になります。それがこちら。
- 大きな問い
- ●●とは Aか Bか
- 有無を問う
- 前提を含んだ問い
具体例としてかっこいいというキーワードを使って 1ずつ解説します。
① 大きな問い
最初にすることは、複数の答えがある大きな問いを解きましょう。
例題はこちら。
- かっこよくなりたいか?
-
なりたい
なりたくない
どっちでもいい
このように複数の回答が出てきます。
●●とは A か B か
次は答えの範囲を絞るイメージで、かっこいい が問いの中に既に含まれている質問を作ります。
例題はこちら。
- かっこいいは作れるものか?
それとも作れないものか? -
かっこいいは作れる
かっこいいは作れない
質問の仕方がとってもローランド。
③ 有無を問う
3つ目はかっこいいの有無を問います。
例題はこちら。
- 周りにかっこいい人がいるのか?
それともいないのか? -
周りにいる
周りにはいない
周りに人がいたら答えづらい質問ですね。
④ 前提を含んだ問い
最後の 4つ目は前提を含んだ問いです。
かっこいい人になれるかどうかはさておき、なれるのであればこの場合どうなる? を考えます。
例題はこちら。
- かっこいい人になれるとして、
そのなれた瞬間っていつわかるの? -
異性から外見を褒められるようになったとき
以上 4つの問いが出れば、考えるための土台はほぼ揃ったと言えます。
それに問いが見つかれば、周りに主張はできなくても提案をすることはできるようになるでしょう。
相手の質問の奥に眠っている、問いを探す作業。
是非、試してみてください。
② 言葉を定義する
2つ目は言葉を定義することです。
あなたはこんな経験はありませんか?
あるテーマについて話し合っているときに、なぜか話が噛み合わない。
これは相手とあなたの言葉にズレが生じている状態だからです。
こちらの解決策を先に伝えると定義づけが必要になります。定義づけとは、ある言葉の意味をはっきりさせることです。
自分の使う言葉の意味を明確にし、相手の言葉の意味を正確にキャッチする。
具体的には次の通り。
今回のテーマは、
僕は楽しく回るために、朝 1番に人気のアトラクションに並ぼうと相手に伝えます。
しかし相手は反発し、ミッキーの家に行きたいと言います。
お互いに楽しく回りたいはずなのになぜでしょうか。
ここでの言葉のズレは
楽しく回る になります
なぜなら僕の楽しく回るは、アトラクションにたくさん乗ること を意味していて、相手側の楽しく回るは、キャラクター や ショー をたくさん観たい を意味していたから。
このように 楽しく回るという言葉のズレが生じると話がかみ合わなくなるのです。
なんとなくは使用禁止
とはいえ、言葉のズレを修正する必要があるのでしょうか?
相手に合わせられるならそれでもいい気がします。
しかし それではいけません。
相手から「どういう風に回ろうか?」と聞かれた時に、
なんとなく楽しく
回れたらそれでよし。
このように答えてしまった場合、あなたは何も考えていない人という印象になってしまいます。
理由を聞かれて なんとなく を選ぶ人は、言葉を選ぶ作業をやめた人です。
自分の意見を持ち、アトラクションに乗って楽しみたいと言える人になりましょう。
フランスでは定義づけの話を議論の最初におこないます。
それぐらい必須の作業になるのです。
定期づけの定義づけ
定義づけをする前に、定義づけでやるべきことを 2つお伝えします。
- 範囲を決める
- 言葉の本質を探る
1つずつ解説します。
範囲を決める
1つ目はその言葉が意味する範囲を決めることです。
例えば先輩や上司から言われて困ることベスト 8に入る言葉がこちらになります。
このラクにするというのは、どこまでが許される範囲なのでしょうか?
人によっては姿勢を少し崩すことを許すつもりで言った人もいれば、スマホを見て好きなことをしてていいよという意味で言った人もいるでしょう。
姿勢を崩す から スマホをいじる まで
この範囲を決める作業のことを言います。
言葉の本質を探る
2つ目は本質を探ることです。
例えば 甘党の人に対して、
あなたにとって
ケーキとは?
と 聞くと、なくてはならない存在とか、生きがいです。という熱い返事がいただけると思います。
しかし、これは 私にとって という主観が入っているので、個人的で限定的な表現になります。
つまり本質ではないのです。
本質は捉えるのであれば洋菓子とか、スポンジケーキに生クリームとフルーツをのせたものになります。
このような形で定義づけの定義づけをしていきましょう。
定義づけをしてみよう
実際に定義づけをしてみましょう。
今回のお題はこちら。
かんたんな例題はこちら。
今週の ONE PIECE めちゃめちゃヤバいな
人前でそんなことすると
ヤバい人だと思われるよ
このヤバいという言葉を定義づけするのって難しそうですよね。
しかし、かんたんに定義づけできる質問フレーズがあるのです。それが次のとおり。
- どんなふうに使うか
- 辞書に載ってる定義
- 反対語や類義語はどうか
1つずつ解説します。
① どんなふうに使ってるか
具体的にどのようにやばいを使っているか書き出してみましょう。
この結論を先にお伝えすると、言葉の使われ方で意味合いを感じ取ることができるということです。
具体的にどのようにやばいを使っているか書き出してみましょう。
- 今回の映画やばかった。
- その話めっちゃやばいね。
- さっきすれ違った人やばいね。
会話はこのような感じです。さらに会話以外だと次のとおり。
- ヤバい噂
- ヤバい人
- ヤバい場所
- ヤバい食べ物
このように使用例を見ていくと、言葉に対するイメージが同時に浮かんできます。
イメージとは、ポジティブの印象を受けたり、嫌な印象を持ったりすることです。
つまり使われ方に注目をすると、その言葉の本質に近づくことができます。
② 辞書の定義を調べる
2つ目は辞書の定義です。
ヤバいという言葉を辞書で調べると、
- 危険
- 危ない
- 悪いことが起きそうな状態
辞書の意味からわかるとおり安心できない状態です。
リラックスできない現状だという気づきを与えてくれました。
③ 反対語や類義語はどうか
最後の 3つ目は反対語を類義語を見つけることです。とはいえ、
このような否定語ではなく、新たな表現を見つけることが大切です。ちなみにヤバいの反対は、
- 安心
- 安堵
- 安寧
安心する意味合いがたくさん出てきました。そしてヤバいの類義語はこちら。
- 大変
- 緊急
- 必至
- 危ない
- 困り果てる
ヤバいを すごい のようなポジティブ言葉として扱う場合の類義語は、
- 見事
- 理想
- 傑作
- 優れる
- 際立つ
- かっこいい
このように似ている言葉でも違う言葉として存在しています。
違いを見つけることができれば、その言葉の独自性に気づくことができるようになるでしょう。
上記のような分析をした結果、先ほどの会話で使われた ヤバい ともう一度向き合ってみましょう。
これはリラックスして読めないくらい緊迫する展開だったと読みとれます。
こちらは危険なこと、周りに迷惑をかけていると読みとれるでしょう。
同じ言葉でもたくさんの意味があります。
それを知ることで相手がどのような意図で使っているのかを考えて、言葉のズレをなくしていくことが大切です。
逆にあなたが他人と違う意味合いで言葉を使っていたことに気づけたらラッキー。
言葉の定義をさり気なくアップデートしていきましょう。
ここまでの内容が、言葉を定義づけるための説明になります。
③ 考えを深める
3つ目は考えを深めることです。
そもそも考えを深めるとはどういうことでしょうか。
定義づけをするのであれば、次の 3つ。
表面から本質に迫ること
一部だけでなく全体に目を向けること
単純な考えから複雑な考えに移行すること
このように内容に対して複数の角度から掘り下げていく。
これが考えを深めるという行為になります。
深く考えるなら弁証法プラン
深い思考を考えるには弁証法がおすすめ。
イメージとしては自分と対話をしながらおこなうこと。
弁証法をかんたんに説明すると次のとおり。
とある主張 A と、その主張 A に対して、正反対もしくは別の視点 B の主張を組み合わせる。
組み合わせた結果、さらに新しい主張 C を作り出す考え方です。
この考え方がまさに自分と対話している人のようです。
Aだ。
いや B でしょう。
いや、その 2つを
考えたうえで Cだ。
と いった感じで議論をおこないます。
外食の具体例で考えると次のとおり。
お寿司食べたい。
いや、肉が食べたい。
じゃあ、すたみな太郎で
両方食べよう。
寿司と肉どちらかにするのではなく、両方食べれる場所に行く。
こんな感じです。
人の主張は 4タイプに分けられる
人と会話をしながら思考を深めるときに大事なことは、相手がどの視点から話をしているのかを見極めることです。
ここで面白いのは、人の主張は 4つのタイプに分けられるということ。
それが次のとおり。
- 手段
- コスト
- 論理的
- 善悪の意識
今回は 東京から福岡まで遠出するときの乗り物は何で行くのかを議論する という想定で説明していきます。
① 手段
1つ目のタイプは手段です。
このタイプは 効率や利便性 を重視しています。
ですから遠出をするときに、スムーズな手続きで遠くまで行ける乗り物として新幹線を主張します。
② コスト
2つ目のタイプはコストです。
このタイプは 収益性 を重視しています。
1番お金が掛からない方法がベストな手段になるので、車や夜行バスを勧めてきます。
③ 論理
3つ目のタイプは論理です。
このタイプは 論理の一貫性 を重視しているので、非常にシンプルな理屈と言えます。
乗り物の中でいっちゃん速いのは飛行機
東京から福岡まで行くのに新幹線の場合
5時間のところ飛行機なら 2時間で行ける
じゃあ飛行機にしましょう
上記のように理屈があっているものを主張する傾向があります。
④ 善悪の意識
最後の 4 つ目は善悪の意識です。
このタイプは 平等やルール を重視しますので、乗り物というか乗り方について主張をします。
例えば、車で行くときに 1人に運転させるような行為はさせず、交互に運転する提案をおこなうでしょう。
この分析の注意点はあくまで意見の分類であり、人の分類ではないということです。
あるときはコストタイプで主張し、またあるときは手段タイプで主張することもあります。
このタイプを知ることのメリットは、相手がどのタイプで主張しているのかが分かれば、どの切り口で議論をしようか考えることができるということ。
電化製品店でコスト面を主張している人に、どれだけ機能面で優れているものを進めても購入しないように、議論でも主張している部分に触れないと相手には響かないのです。
話を深めて相手の主張している部分に注目し議論をしてみてください。
④ 答えを出す
最後の 4つ目は答えを出すことになります。
最終的な答え、つまり結論を出すのって意外と難しいものです。
なぜなら結論を出すという行為は、ある立場を選ぶことにになり、それと同時にある立場を選ばないことでもあるから。
ここでいう立場とは、僕はこういう考えだという意思表示のことです。
そして結論には良い結論と悪い結論があり、これは結論の結果に良い悪いがあるのではなく、結論の出し方に問題があるということ。
例えば金髪の男性が万引きをしたとします。
その事実を聞いたあなたが出した結論が、
金髪の男性はみんな万引きをする
だから金髪の男性は全員警戒すべきだ
このように結論をつけた場合 金髪の男性は全員悪い という最終判断をしていることになります。
ではこの結論がなぜ悪いのでしょうか。
それは問いを立てて定義づけをおこない、考えを深めずに判断をしたからです。
結果だけで答えを出すのではなく、
- 問い
- 定義
- 考えの深み
上記の工程を踏み、自分の意見を作り上げたあとに答えを出すようにしましょう。
語尾に「思います」はつけなくていい
自分の意見を作り上げる前の結論は慎重になったほうが良いですが、あなたが導き出した結論の語尾に「思います」はつけなくていいです。
なぜならあなたが導き出した答えは、決めつけで言っているのではなく、じっくりと考えて出した答えだからです。
間違えたっていいのです。
自分の結論に自信をもつために言い切りましょう。
アクションプラン
本日のアクションプランはこちらです。
意見の奥にある あなたにしか見えない問いを立ててみる
自分の意見を作り出すのは、すべてここから始まります。
仕事中のミーティングや、友人と遊びに行く場所を決めるとき。
とっさに言葉が出ないときのおすすめの方法があります。
自分の主張がその場でできなかった場合、そこで諦めるのではなく一度家に持って帰って整理しましょう。
あなたが探していた答えは何だったのか?
それを自宅でゆっくり時間を作って考えれば良いのです。
もしあなたの答えが見つかったのであれば、別の機会に説明をしていきましょう。
この積み重ねを続けていけば、僕たちもフランス人張りに議論を繰り広げることができるようになっているはずです。
本日も最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
これからもあなたの役に立つ記事を取り揃えていきますので、よろしくお願いいたします。
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